1. TOP
  2. 添加物
  3. 危険性は?食品添加物の防カビ剤防ばい剤(TBZ・OPP・イマザリル)の種類

危険性は?食品添加物の防カビ剤防ばい剤(TBZ・OPP・イマザリル)の種類

危険性がある食品添加物の防カビ剤(TBZ・OPP・イマザリル)

あなたは、食品添加物である「防カビ剤(防ばい剤)」を知っていますか?

オレンジやレモン、グレープフルーツなどといった、柑橘類をはじめとしたフルーツに添加されています。

フルーツがバラ売りされている棚に「オルトフェニルフェノール(OPP)」や「チアベンダゾール(TBZ)」、「イマザリル」などといった表示がされているのを見たことはありませんか?

それは、そのフルーツに使用している防カビ剤の種類です。

今回は、食品添加物である防カビ剤とは何か、防カビ剤の用途や効果、防カビ剤の種類と使用できる食材、その危険性、落とし方や除去方法について説明します。

(記事内に商品プロモーションを含む場合があります)

Sponsored Link

食品添加物の防カビ剤とは(防ばい剤とは)

柑橘類

防カビ剤とは、食品添加物として認可されている添加物の一つで「保存料」の一種です。

防ばい剤と呼ばれることもあります。

防カビ剤は使用基準が定められている食品添加物の一つで、防カビ剤を使用できる食品や、その残存量などは使用基準によって特に厳しく定められています

 

なぜ、使用基準が厳しく定められているかというと、日本の食品添加物「保存料」は、農薬だからです。

農薬は、皮膚に付いたり、飲み込んでしまうと、農薬中毒症状を引き起こす危険性があります。

 

防カビ剤は、主に柑橘(かんきつ)類をはじめとしたフルーツに使用されています。

防カビ剤を使用しているフルーツを販売する場合、商品の販売棚に防カビ剤を使用していることを記載した表示をしなければいけません

この表示を出さなかった場合は、規定違反となります。

ただし、あめなどの菓子類のバラ売りの場合、添加物や原材料名を表示する義務がありません。

食品添加物「防カビ剤(防ばい剤)」の用途や効果

食品添加物である「防カビ剤」は、食品の保存性を高めるための保存料として使用されます。

オレンジやグレープフルーツ、レモンやバナナなどといった海外から輸入されてきた農産物に使用します。

なぜ、防カビ剤を使用するのかというと、カビが増殖するのを防ぐためです。

フルーツは傷みやすいですが、日本で販売されているフルーツは輸入品が多いです。

輸入品は海外から輸入船を使用して日本まで届けられますが、傷みやすいフルーツは輸入船での輸送中に腐敗してしまう危険性があるものもあります。

そこで活躍するのが「防カビ剤」です。

海外で収穫後、防カビ剤を使用することにより、フルーツが輸送中に傷んでしまうのを防ぎます。

イマザリル・OPP・TBZなど食品添加物「防カビ剤」の種類

食品添加物「防カビ剤」の種類

食品添加物「防カビ剤」は主に6種類あり、それぞれ使用できる食材が違います。

では、それぞれどんな「防カビ剤」でどんな食材に使用できるのか見てみましょう。

イマザリル

イマザリルは輸入されたグレープフルーツなどの柑橘類やレモン、バナナに使用される防カビ剤です。

なお、柑橘類でもみかんには使用できません。

フルーツの中でも柑橘類はカビに弱く、カビが繁殖しやすいです。

そのため、輸入する柑橘類をはじめとしたレモンやバナナなどのフルーツには、イマザリルを農薬として使用してから輸入されます。

なお、イマザリルは日本では農薬指定されていないため農薬としての使用は不可能です。

使用できる食材:
レモン、みかんを除く柑橘類、バナナ

オルトフェニルフェノール(OPP)、オルトフェニルフェノールナトリウム(OPP-Na)

オルトフェニルフェノール(OPP)とオルトフェニルフェノールナトリウム(OPP-Na)は、以前は農薬としても使用されていました。

農薬としての使用が禁止になり、それに伴って1974年にはOPPとOPP-Naを使用しているフルーツの輸入も禁止になりました。

しかし、アメリカからの圧力もあり、厚生労働省は1977年にOPPを食品添加物として認可しました。

今ではOPPやOPP-Naを使用したフルーツも輸入されています。

なお、OPPやOPP-Naはチアベンダゾール(TBZ)と併せて使用することが多いです。

OPPやOPP-Naはカビだけでなく、細菌や酵母の繁殖を抑える効果も発揮します。

使用できる食材:
レモン、柑橘類(チアベンダゾールを併用して柑橘類にのみ使用が可能です。)

チアベンダゾール(TBZ)

チアベンダゾールは、日本では1972年に農薬登録され、2006年に使用禁止となりました。

チアベンダゾールは、OPP、またはOPP-Naなどと併せて使用されることが多いです。

それぞれを混ぜ合わせた液体にフルーツを漬け込む、または、それぞれを混ぜ合わせた液体をスプレーで吹きかけるといった使い方をされます。

また、TBZは残存量での規制によって、バラ売りの場合も使用表示が必要となります。

使用できる食材:
レモン、柑橘類、バナナ

フルジオキソニル

以前から農薬として使用されており、平成23年に食品添加物としての使用が認められた比較的新しい防カビ剤です。

食品添加物としてのフルジオキソニルは、主に収穫後の農産物に使用する防カビ剤です。

チアベンダゾール(TBZ)をはじめ、その他の防カビ剤と併せて使用することが多いです。

使用できる食材:
レモン、柑橘類、バナナ

アゾキシストロビン

フルジオキソニルと同じく、以前から農薬として使用されていました。

平成25年の3月に食品添加物に認定されました。

主に輸入の際の腐敗を防止する目的で使用されます。

使用できる食材:
みかんを除く柑橘類

ピリメタニル

平成25年の9月に食品添加物として認定された新しい防カビ剤です。

フルジオキソニルやアゾキシストロビンと同様、以前は農薬として使用されていました。

日本では食品を保存するための保存料として使用され、輸入品に限り防カビ剤として使用されます。

使用できる食材:
あんず、さくらんぼ、みかんを除く柑橘類、桃、すもも、西洋梨、マルメロ、りんごなど

 

このように、食品添加物「防カビ剤」は、海外で果物を収穫後、農薬を散布して日本に届けられます。

日本ではもともと農薬として使用できなかったり、使用禁止になったりした農薬を、海外で収穫後に散布されているのは危険だと思いませんか?

栽培中ではなく、収穫後に農薬を散布することを「ポストハーベスト農薬」と言います。

ポストハーベスト農薬の問題点や危険性を下の記事では詳しく説明しています。

イマザリル・OPP・TBZなど食品添加物「防カビ剤」の毒性・危険性

毒性や危険性は、どの種類の防カビ剤を使用したかによっても違ってきます。

では、それぞれの種類に毒性はあるのかどうか、毒性がある場合はどんな危険性があるのか見てみましょう。

イマザリル

急性毒性が強く、肝臓がんや甲状腺腫瘍(こうじょうせんしゅよう)の危険性があります。

動物実験より、胎児の体重減少の危険性があるとされていて、胎児に影響を及ぼすことが分かっています。

妊娠中は、控えた方がいいかもしれません。

オルトフェニルフェノール(OPP)、オルトフェニルフェノールナトリウム

使用する際にチアベンダゾール(TBZ)を併用することが多いですが、これらを併用した際の安全性を確認する試験は未だ行われていません

そのため、毒性や危険性があるのかどうかは未だ分かっていないのです。

安全性を確認しないまま使用されている防カビ剤であるということは、予期せぬ毒性が現れることがあるので注意が必要です。

チアベンダゾール(TBZ)

遺伝毒性試験における突然変異性試験、動物の細胞を用いて実験する染色体異常実験での結果は陽性でした。

動物実験では腎尿細管変性をはじめ、さまざまな異常が認められました。

胎児の低体重、肺の形に異常をきたす内蔵変異、足の骨に異常をきたす骨格の異常などが実験結果として上がっています。

これは動物実験での結果であり人間には問題ないとされていますが、動物実験の結果でさまざまな異常が認められたのは事実です。

人間での実験は行っていないため、人間にどのような反応を示すのかは分かっていないため安全とは言い切れません。

フルジオキソニル

腎臓、肝臓、血液に影響を及ぼすことが動物実験により認証されているだけでなく、染色体異常試験でも陽性との結果が出ています。

その他の防カビ剤と併用することが多いですが、併用した場合の安全性は不透明なままです。

アゾキシストロビン

動物実験では自律神経の抑制作用、心拍数や呼吸数の増加、胆管やすい臓の炎症、肝細胞の過形成、肝リンパ節の異常などさまざまな危険性が認められています。

ピリメタニル

ピリメタニルを摂取すると成長が阻害され、体重の増加が抑制されます。

肝臓細胞の肥大や甲状腺の異常、膀胱拡張などが起こる危険性があるとされています。

防カビ剤の落とし方や除去方法はあるの?

海外産のフルーツには、必ず防カビ剤が使用されています。

フルーツは皮ごと食べられるものも多いですが、食品添加物として使用されている6種類の防カビ剤すべてに毒性があると知ってしまうと恐ろしくて食べられません。

フルーツは皮も食べられるものが多いため、皮ごと使用して作るお菓子も少なくないです。

防カビ剤は除去することができるので、皮ごと使用したり食べる場合は必ず防カビ剤を落としてから食べましょう。

塩を使用する

防カビ剤を塩で落とす

手に塩を取り、フルーツを揉むようにして表面のワックスを塩で落とします。

きれいなブラシやたわしでも落とせます。

ワックスが落ちたら熱湯にくぐらせ、冷水で洗い流します。

塩で洗う際は優しくもむように洗い、皮の表面を傷付けてしまわないように注意しましょう。

洗剤を使用する

ファミリーフレッシュ
出典:花王株式会社

洗剤は食器用洗剤を使用します。

必ず食器用洗剤のラベルを確認し、用途の欄に野菜・果物と記載されている洗剤を使いましょう。

それ以外の食器用洗剤は食品には使えません。

食器を洗う要領で食器用洗剤をスポンジで泡立ててフルーツを洗い、水でよく流します。

あくまで洗剤なので流し残しがないようによく洗い流しましょう。

重曹を使用する

防カビ剤を重曹で落とす

食用の重曹を使用します。

ボウルなど底の深い容器にフルーツを入れ、重曹を大さじ1杯加えます。

1分ほど漬けたらスポンジなどで皮の表面をよく擦って水で洗い流します。

野菜用洗剤(農薬除去洗剤)

野菜用洗剤

天然成分100%農薬除去洗剤「やさいくだものあらい」

野菜や果物を浸すだけで、残留農薬と雑菌対策ができます。

野菜や果物だけでなく、肉を洗っても鮮度を保つことができるんですよ。

野菜用洗剤で残留農薬を落とす!「やさいくだものあらい」とは?

まとめ

いかがでしたか?

一般的に使用されるのは「イマザリル」、「OPP」、「TBZ」ですが、防カビ剤には他にも種類があります。

カビが繁殖しないようにと使用されている防カビ剤、実はポストハーベスト農薬で毒性のあるものばかりなんです。

これらのように危険性があり、毒性が強い防カビ剤をはじめとした食品添加物は案外普通に使用されているため注意する必要があります。

食品に直接塗っているんだから安全、ではないのです。

オレンジやグレープフルーツ、レモンなどのフルーツは輸入品が多く、輸入品には必ず防カビ剤が使用されているため十分な注意が必要です。

防カビ剤や農薬不使用のものがあればそちらを選び、ない場合は調理の前や食べる前に皮に付着している防カビ剤を除去してから食べましょう。

食品の危険性や添加物が気になる方は、下の記事もチェックしてみて下さい!

この記事のタイトルとURLをコピーする

\ SNSでシェアしよう! /

ハピモノ 無添加・オーガニック&トレンドでイイモノ選びの注目記事を受け取ろう

危険性がある食品添加物の防カビ剤(TBZ・OPP・イマザリル)

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

ハピモノ 無添加・オーガニック&トレンドでイイモノ選びの人気記事をお届けします。

  • 気に入ったらブックマーク! このエントリーをはてなブックマークに追加
  • フォローしよう!
Sponsored Link

ライター紹介 ライター一覧

ハピモノ編集部

ハピモノ編集部

コスメコンシェルジュや加工食品診断士の資格を持った専門家で構成。無添加やオーガニックの食品・化粧品など、イイモノの知識や情報、人気おすすめ商品などを流行も取り入れ発信します!

あなたにおすすめの最新記事  記事一覧

  • プラセンタ原液おすすめランキング!口コミ効果比較【2021年最新】

  • サラシアとは?効果効能や副作用、おすすめサプリランキングを紹介

  • 酵素玄米(発酵玄米)とは?効果効能や炊き方、レトルトや炊飯器を紹介

  • 米ぬか美容の美肌効果とは?おすすめ化粧水や洗顔化粧品、アレルギーの心配は?