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発がんの危険性?酸化防止剤(BHT/BHA/チャ抽出物/カテキン)害や効果について

酸化防止剤(BHT/BHA/チャ抽出物/カテキン)発がんの危険性や害や効果

あなたは、酸化防止剤をご存じですか?

酸化防止剤と言えば、ビタミンCであるアスコルビン酸やビタミンEであるトコフェロールを想像する方が多いのではないでしょうか?

酸化防止剤の種類は、ビタミンCとビタミンEの2つだけではありません。

酸化防止剤には、「BHT」「BHA」「茶抽出物」「カテキン」などといったものもあります。

では、これらは一体何なのでしょうか?

食品添加物の害としてよく心配される発がん性は、これらの酸化防止剤にもあるのでしょうか?

今回は、酸化防止剤の効果、BHTやBHA、茶抽出物やカテキンの危険性や体への影響について説明します。

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食品添加物の酸化防止剤とは?用途や効果

食品添加物の酸化防止剤とは効果について

まず、食品添加物としてよく使用されている酸化防止剤とは一体何なのでしょうか?

食品が酸素に触れると、それによって酸化という現象が起こります。

例えば、あなたはリンゴを切る時は、どうしていますか?

リンゴは普段、皮に包まれていますが、皮をむいたり切ったりすることによって、今まで皮に包まれていて空気に触れなかった部分が空気にさらされるようになります。

そして、その状態のまま時間が経つと、リンゴは茶色く変色しますよね。

あれは、リンゴに含まれているポリフェノールが皮をむいたり切ったりしたことによって空気中の酸素に触れ、その際に酸化酵素が働くことにより起こります。

これを酸化と呼び、酸化は食品の品質の低下を招いてしまうんです。

酸化防止剤は名前の通り、食品が酸化して品質が低下するのを防ぐために添加されているものです。

酸化防止剤(BHT)とは?危険性や使われる食品

酸化防止剤(BHT)危険性や害、使われる食品

酸化防止剤であるBHTの正式名称は、ジブチルヒドロキシトルエンといいます。

この酸化防止剤は、耐熱性で水に溶けにくいといった不溶性の特徴があり、酸化防止剤の中でも安価なものであることから昔から用いられていました。

バターやマーガリンなどの油脂、冷凍魚介製品や乾燥魚介製品、魚介塩蔵製品、チューインガム、乾燥裏ごしいもなど、さまざまな食品に使用されています。

なお、BHTが添加されているのは食品だけではありません。

化粧品や医薬品にも多く使用されています。

 

BHTに発がん性は認められていません。

ただ、だからといって安全なわけではなく、発がん性が認められていないだけでBHTには変異原性があります

変異原性とは、遺伝子を持つ細胞を変異させることを指しています。

そういった危険性も考慮して、今ではBHTを使用しない企業やメーカーも増えてきています。

スエーデンやオーストラリアでは禁止されていて、アメリカでも乳幼児用の食品への使用は禁止となっています。

酸化防止剤(BHA)とは?発がん性の危険性や使われる食品

酸化防止剤(BHA)とは?発がん性の危険性や使われる食品

酸化防止剤であるBHAの正式名称は、ブチルヒドロキシアニソールといいます。

動物性の油脂や石油の酸化を防止する効果が強く、これもまた古くから用いられていた酸化防止剤の一つです。

これは単品で使用されることは少なく、BHTと一緒に使用されることが多いです。

バターなどの油脂、乾燥わかめなどといった乾燥魚介製品、冷凍魚介製品などに使用されています。

 

BHAは紫外線に弱く、紫外線を浴びることで変色して皮膚への刺激、アレルギー反応を引き起こしてしまう可能性があるとされています。

また、ラットの実験ではBHAには発がん性があるとされています。

この発がん性を危険視して厚生労働省は使用を禁止しようと試みましたが、諸外国からかけられた圧力によって未だ使用が続けられている酸化防止剤です。

酸化防止剤(チャ抽出物)とは?危険性や使われる食品

酸化防止剤(チャ抽出物・茶抽出物)の危険性や使われる食品

チャ抽出物は、緑茶・ウーロン茶・紅茶などのお茶から抽出して用いる酸化防止剤で、ポリフェノールの一種です。

酸化防止剤であるため食品の品質を保つ品質保持効果はもちろんのこと、水溶性のため食品への浸透性にもとても優れています。

熱や酸に対しても耐性があり、細菌などの繁殖を抑える静菌作用も持っています。

また、酸化防止剤(ビタミンE)や酸化防止剤(ビタミンC)との相性も良く、併せて使用することでさらなる効果が期待できるとされています。

使用される食品は、油脂類、飲料、お菓子、食肉加工品、水産加工品などです。

 

チャ抽出物は、お茶から抽出した天然の酸化防止剤だから、安全だと思われがちです。

しかし、お茶から抽出する際に、アルコールなどの溶剤で抽出されることもあります。

アルコールなどを使用すると、多くのカテキンやカフェインが抽出されすぎたり、普通のお茶では摂取することのない成分まで抽出されたりしてしまうんです。

ヨーロッパでは、重い肝臓障害を起こすとして、禁止となりました。

酸化防止剤(カテキン)とは?危険性や使われる食品

酸化防止剤(カテキン)危険性や使われる食品

緑茶などのお茶から抽出する酸化防止剤の一つで、茶抽出物と同じでポリフェノールだとされています。

緑茶ポリフェノールであるカテキンが、酸化防止剤としての働きを持っています。

このカテキンは、大きく分類すれば茶抽出物に分類されます。

酸化防止剤本来の品質保持効果、食品への浸透性、静菌作用などさまざまな働きがあります。

熱や酸に対しても比較的安定した耐性を持っています。

 

酸化防止剤(カテキン)も天然酸化防止剤なので、安全だと思われがちです。

カテキンは、水またはアルコールで抽出して精製して得られたもの、または抽出後、メタノールや酢酸エチルという有機溶剤を使って製造されたものもあります。

さらにカテキンは、ラットを使った変異原性実験で陽性と判断されていますが、人間では問題ないと判断されています。

カテキンの遺伝毒性試験

細菌を用いた復帰突然変異試験では、TA98 株に対してS9mix存在下 3.2 倍の復帰変異コロニーを誘発し、かつ濃度依存性を示したことから陽性と判断される。

哺乳類培養細胞を用いた染色体異常試験では、72 時間連続処理及びS9mixを加えない短時間処理法で陽性を示した。

マウス(ICR系、雄)の骨髄を用いた小核試験では、限界用量である 2000 mg/kg×2まで試験されており、いずれの用量においても小核を有する多染性赤血球の頻度に有意な増加は認められず、また、全赤血球に対する多染性赤血球の割合に有意な減少は認められなかったことから、陰性と判断される。

以上の結果から、in vitro では遺伝毒性を示すものの、in vivo 骨髄小核試験及び発がん性試験の結果を考慮すると、生体にとって特段問題となる遺伝毒性は無いものと考えられる。

出典:厚生労働省

まとめ

いかがでしたか?

食品添加物と聞けば、害や危険性があるのではないかと悪いイメージを抱く方も多いのではないでしょうか。

ただ、今の食品業界では酸化防止剤などの食品添加物は必須です。

酸化防止剤を含めたこれらの食品添加物がなければ、コンビニで販売されているようなお弁当やおにぎり類はもちろん、お惣菜なども品質を保持できずに売り出せなくなってしまうんです。

食品添加物にはあまりいいイメージが持てないことが多いですが、今の食品業界ではそれらがなければもはや成り立たず、人々の食生活に多大なる影響を与えてしまうことになるんです。

酸化防止剤と言えばビタミンCであるアスコルビン酸やビタミンEであるトコフェロールが有名ですが、酸化防止剤の種類はそれだけではないんですね。

 

今回は、BHTと呼ばれているジブチルヒドロキシトルエン、BHAと呼ばれているブチルヒドロキシアニソール、チャ抽出物、茶抽出物の一種で緑茶から抽出するカテキンの酸化防止剤の危険性や使われる食品を紹介しました。

ラットの実験では、BHTは発がん性こそないものの変異原性が認められていて、BHAには発がん性やアレルギー症状などが認められています。

チャ抽出物は肝臓障害を起こすと言われていて、酸化防止剤(カテキン)もラットを使った変異原性実験で陽性を示しました。

少量だと体への影響は問題ないとのことですが、これらの酸化防止剤が入っているものと入っていないものを選べる環境の場合は、できるだけ入っていないものを選択しましょう。

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