甘味料キシリトールに危険性?!下痢の副作用、ガムの虫歯予防効果はある?
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あなたは、甘味料の一つであるキシリトールをご存知ですか?
虫歯予防や口臭予防のガムなどによく含まれていますよね。
甘味料は食品添加物であり、食品添加物と聞いて良いイメージを浮かべる方は少ないと思われます。
虫歯や口臭の予防に効果があると人気で、積極的に摂取する人も多いのがキシリトールです。
そんなキシリトールですが、副作用などの危険性はないのでしょうか?
今回は、キシリトールの効果や危険性、副作用、妊娠中の方や子供のキシリトールの摂取について説明します。
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目次
食品添加物の甘味料キシリトールとは?
キシリトールは、最初はカバノキ(樺の木)から発見された天然界にも存在する甘味料で、ストロベリー、カリフラワー、レタス、ナスなど、多くの野菜や果物に含まれています。
また、1日5g~15gとわずかではありますが、体内でも肝臓で生成することができるんです。
ガムに使われるキシリトールは、工業的に作られていて、人工的に合成される「人工甘味料」に分類されます。
そもそも甘味料には、「天然甘味料」と「合成甘味料」があります。
天然に存在する食品などの甘味成分から作られるのが「天然甘味料」、天然に存在しない甘味成分を人工的に合成したものが「合成甘味料」なんです。
合成甘味料というのは、よく体への悪影響が心配されるアスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロースなどです。
キシリトールは、天然に存在する野菜や果物の甘味成分から作られる「天然甘味料」で、人工的に合成される「人工甘味料」ということになります。
キシリトールの甘さは、カロリーが砂糖より25%も低いながらも、砂糖と同じ糖度を持っているんです。
ただ、糖度は同じでも口の中に甘味が残らないことで、すっきりとした甘味になります。
また、キシリトールには、溶ける際に熱を奪う性質があります。
これにより、口の中でキシリトールが溶けると清涼感を感じることができます。
原材料名の表示には、甘味料(キシリトール)・甘味料(キシリット)と書かれています。
キシリトールに虫歯や口臭予防効果はあるの?
キシリトールが含まれているガムは、噛むことによって虫歯や口臭を予防できる、などと言われていますよね?
キシリトールには、どのような効果があるのかを見てみましょう。
虫歯予防効果
まずは虫歯ですが、なぜ虫歯ができるのか、そのメカニズムをご存知ですか?
砂糖などの糖を摂取すると、ミュータンス菌という一般的に虫歯菌と呼ばれる菌が、糖を分解し発酵することで酸を作り出すんです。
歯は酸にとても弱く、糖によって作り出された酸でも、歯の表面は溶けてしまうんです。
ただ、ミュータンス菌はキシリトールを分解できないんです。
分解されないということは、キシリトールが酸を作り出すこともありません。
その上、分解できないにも関わらず、ミュータンス菌はキシリトールを取り込んでいきます。
それによって、ミュータンス菌の働きが弱くなり、それが長期間続くとミュータンス菌の繁殖力そのものが弱まって、虫歯ができにくくなるんです。
口臭予防効果
また、口の中の細菌というのは、食べかすや粘膜細胞をエサにすることで生きているんです。
口臭の原因は色々ありますが、細菌が食べかすなどを分解する際に発する硫化水素などのガスも口臭の原因の一つだと言われています。
キシリトールには、これらの細菌の繁殖を予防する効果があるため、細菌の数を減らすことで口臭の予防につなげているのですね。
歯の再石灰化の効果はなし?
虫歯は、最初に糖によって作り出された酸で歯の表面が溶けて、やがて歯に穴があいてしまいます。
再石灰化とは、歯の表面が溶ける虫歯の初期に、唾液によって元の健康な状態に戻す自然治癒現象です。
キシリトール自体に歯の再石灰化する効果はありません。
ガムを噛むことで唾液が分泌され、歯の再石灰化をサポートしていると言えます。
効果があるキシリトールガム
キシリトールには、虫歯予防する効果があることが分かりました。
キシリトールガムで効果を得たいと思ったら、選び方がポイントとなります。
市販のキシリトールガムでも、虫歯予防があるように宣伝されていますが、実はあまり効果がないんです。
ガムに含まれるキシリトールの比率は、90%以上でないと効果が期待できません。
市販のキシリトールガムは、30%~70%が主流。
歯科専用のキシリトールガムだと、90%以上含まれているんです。
また、キシリトールガムを1日3回~5回、3カ月以上摂取し続けると、虫歯予防効果があるという研究結果もあります。
濃い濃度のキシリトールガムを毎食後に継続して食べると効果が得られるということになりますが、これは現実的でないかもしれません。
キシリトールの危険性はある?
虫歯予防や口臭が改善できるなどの効果があるキシリトール。
健康に良いかのようなイメージが見て取れますが、実際のところはどうなんでしょうか?
このように効果があるものは、何か危険性があるのではないかと疑ってしまいますよね。
特に、食品添加物の人工甘味料には、発がん性が疑われているものもあります。
ただ、キシリトールにはそれらの危険性は一切なく、とても安全性の高い甘味料であるとされています。
キシリトールガムは、「歯を丈夫で健康に保つ」として国から許可された特定保健用食品(トクホ)に指定されていて、日本歯科医師会も推薦しています。
世界保健機関(WHO)や 国連食糧農業機関(FAO)からもその効果を認められています。
また、食品添加物は、1日の摂取許容量を定められているものが多いです。
なぜなら、その許容量を守らなければ、身体に悪影響を及ぼす恐れがあるからです。
ただ、キシリトールはその安全さから摂取許容量が定められていません。
つまり、毎日摂取しても問題がないとされているんですね。
キシリトールの原料は遺伝子組み換え作物?
昔はシラカバの樹木から抽出されていましたが、現在のキシリトールはトウモロコシのデンプンから抽出されているものが多いです。
原料のトウモロコシは、遺伝子組み換え不分別(遺伝子組み換え作物が混じっている可能性あり)のものが使用されているので、遺伝子組み換え作物の影響が心配されます。
キシリトールガムには、遺伝子組み換え不分別を使用せざるを得ない状況とメーカーが回答しています。
以下は、「歯科専用キシリトール100%ガムに含まれるキシリトールの成分に、遺伝子組み換えが含まれているか?」という質問に対するロッテからの回答です。
弊社の基本的な方針と教しまして「遺伝子組換え作物の積極的な使用は行わない」という考え方をしております。
しかしながら、現状におきましては、市場で流通している大半のものが遺伝子組み換え不分別の原料作物により製造されたものとなっている原料の場合は、(不分別の原料作物による加工品を)使用せざるを得ないという状況となっています。
出典:フレンズ歯科クリニック
遺伝子組み換え作物は、全て解明できていない部分もありますが、今のところ発がん性、白血病の危険性、不妊や寿命の短縮などの危険性が報告されているんです。
先程、キシリトールガムで虫歯予防効果を得ようと思ったら、1日3回~5回、3カ月以上摂取し続ける必要があるとお伝えしました。
これだけ毎日、多くのキシリトールを摂取するとなると、遺伝子組み換え作物の影響が心配になりますよね。
気分転換に時々キシリトールガムを噛むのは問題ないと思いますが、虫歯予防効果を得るために毎日食べるのは避けた方が良いでしょう。
危険性は?遺伝子組み換え食品のメリットデメリット、安全性の問題点
下痢やおなら?キシリトールの副作用
発がん性などの危険性はありませんが、過剰に摂取しすぎると下痢やおならといった副作用を引き起こす可能性があります。
ガムのパッケージの裏に、「一度に多量を食べるとお腹が緩くなる場合があります」などという注意書きもありますよね。
キシリトールは体内で吸収や分解がされにくいため、排泄物に混ざってそのまま体外へ排出されるんです。
キシリトールは、安全な成分で基本的には摂取量を気にせず摂取できます。
ただし、一度にあまりに大量に摂取すると、下痢やおならといった副作用を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
妊娠中や子供がキシリトールを摂取して大丈夫?
妊娠中つわりなどで症状を緩和するためにも、キシリトールガムを噛むという方が増えています。
また、妊娠中にキシリトールガムを摂取すると、赤ちゃんのむし歯菌の感染率が低下するとも言われています。
キシリトールは、天然由来で世界的にも安全だと言われている甘味料です。
キシリトールガムは、特定保健用食品(トクホ)に指定されるほど。
しかし、原料のトウモロコシは、遺伝子組み換え作物が含まれている可能性がありましたよね。
遺伝子組み換え作物の危険性を考えると、妊娠中の摂取は避けるべきです。
また、子供は身体が小さいので、大人よりも添加物などの影響を受けやすいものです。
虫歯予防を期待してキシリトールガムを食べる場合、量を多く摂らないといけないので、別の方法で虫歯を予防するようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
天然に存在する野菜や果物の甘味成分から作られる「天然甘味料」で、人工的に合成される「人工甘味料」であるキシリトール。
人工甘味料と聞けば、安全性に問題はないのかと心配になりますが、キシリトールは発がん性などの危険性がない食品添加物なんです。
ただし、一度に多量に摂取すると、下痢やおならなどの副作用を引き起こす可能性があります。
キシリトールは虫歯や口臭予防にも効果がありますが、虫歯予防を期待するなら長期的に摂取し続ける必要があります。
現在のキシリトールの原料はトウモロコシですが、遺伝子組み換え作物が混じっている可能性が!
キシリトールは妊娠中や子供でも安心して摂取できると思われがちですが、遺伝子組み換え作物の危険性を考えると摂取は避けるべきでしょう。
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