海外で禁止?イーストフードの害や危険性、ドライイーストとの違いとは
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スーパーやコンビニで手軽に買える食パンや菓子パン。
菓子パンは色々な種類があって、ついつい食べ過ぎちゃいませんか?
この食パンや菓子パンの原材料表示を見ると書いてある、食品添加物「イーストフード」って一体なんなの?と思っている方も多いはず。
ということで、今回は、パンの添加物を調べていると出てくる「臭素酸カリウム」と合わせて、「イーストフード」の害や危険性についてお伝えします。
よく似ている「イーストフード」と「ドライイースト」、「イースト」の違いや、イーストフード不使用のパンもご紹介します。
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目次
イーストフードとは
イーストフードとは、食パン・菓子パンなどの製造工程で使用される「イースト」を活性化させる食品添加物です。
文字通り、パンの生地を膨らます酵母菌の一種である微生物「イースト」の「食べ物(フード)」なんです。
イーストフードを使うことにより、パン生地が安定し発酵を促進させます。
例えば、食パンの場合の発酵時間は、通常5~6時間かかりますが、イーストフードを使うと発酵時間は2~3時間に短縮できます。
イーストフードを使えば、安価で簡単に味の良いパンに仕上がり品質が向上するため、大量生産に向いています。
イーストフードは、一括名称表示が認められているので、複数の添加物を使用していても物質名を書かなくてもよいとされています。
つまり、原材料表示を見ても、どのような物質が含まれているか分からないということです。
また、「イースト」を活性化する目的以外にも、膨張剤や小麦改良剤、酵素、乳化剤の効果もあります。
イーストフードに含まれる16種類の物質
食品衛生法で一括名称表示が認められている「イーストフード」は、16種類の物質のうち2~5種類を小麦粉に添加しパンが作られています。
以下が、イーストフードに含まれる16種類の物質です。
- 塩化アンモニウム
- 塩化マグネシウム
- グルコン酸カリウム
- グルコン酸ナトリウム
- 炭酸アンモニウム
- 炭酸カリウム(無水)
- 炭酸カルシウム
- 硫酸アンモニウム
- 硫酸カルシウム
- 硫酸マグネシウム
- リン酸水素二アンモニウム
- リン酸二水素アンモニウム
- リン酸一水素カルシウム
- リン酸二水素カルシウム
- リン酸三カルシウム
- 焼成カルシウム
焼成カルシウムは、天然由来のもので、焼成カルシウム以外は化学物質です。
⇒毒性・危険性は?食品添加物「炭酸カルシウム」の効果や使用基準
食品添加物「イーストフード」の害や危険性
イーストフードに含まれる「塩化アンモニウム」は、人間が大量に摂取すると、吐き気や嘔吐、昏睡(こんすい)を起こすことがあると言われています。
加熱により分解されますが、有毒なアンモニアと塩化水素が発生します。
イーストフードに含まれる「リン酸」は、多量に摂取すると骨粗しょう症や心筋梗塞になりやすいと言われています。
一般的にパンには、イーストフードとして0.1~0.2%が添加されているようです。
少量摂取では問題ないと言われていますが、できるだけ避ける方が良さそうですね。
酸化剤「臭素酸カリウム」とは
パンの食品添加物問題に良く出てくる「臭素酸カリウム」。
「イーストフード」が海外で使用禁止なのではなく、「臭素酸カリウム」が海外で使用禁止されている国がほとんどなのです。
国内では、発ガン性が認められたため、使用禁止となりましたが、「パン」のみ焼きあがった段階で残留しなければ使用可能となっています。
このように「残留しなければ」という条件なので、「臭素酸カリウム」は最終食品には含まれていないため、食品添加物として表示する義務はありません。
なぜ、この害や危険性がある臭素酸カリウムを使うのかというと、添加すると小麦粉のたんぱく質に効果的に作用し、膨らみ方や食感が向上するからです。
そもそも、国産の小麦粉は、パン作りに向かないため、国産小麦を使いたい場合は、臭素酸カリウムにより美味しいパンができるんです。
山崎パンは、最近まで食パンやランチパックに次のような注意書きをしていました。
このパンには品質改善と風味の向上のため臭素酸カリウムを使用しています。
残存に関しては厚生労働省の定める基準に合致しております。
現在は、注意書きがないので「臭素酸カリウム」は使われていないようです。
イーストフードとドライイーストとイーストの違い
まず、今までの説明通り「イーストフード」とは、イーストを活性化させる食品添加物です。
文字通り、「イースト」の「食べ物(フード)」です。
そして、「イースト」とは、パンの生地を膨らます酵母菌の一種である微生物で、食品添加物ではなく食材です。
生きている「イースト」は、繁殖したり、炭酸ガスやアルコールを作り出して発酵したりします。
イーストには2種類
イーストには、「ドライイースト」と「生イースト」があります。
どちらも危険性は無いと言われています。
「生イースト」はそのまま使えますが、あまり日持ちしません。
なので、パン屋さんで主に使われています。
一方、家庭で使われる顆粒(かりゅう)状になっている「ドライイースト」は、「生イースト」の1/2の量で同じくらいの効果が期待できます。
イーストフード不使用のパン
少量摂取では問題ないと言われている「イーストフード」ですが、「イーストフード」不使用の流通パンは意外と沢山ありました。
パンメーカーのパンに対する思いがホームページで公開されていて、長年の研究や開発の歴史がうかがえます。
Pasco(パスコ)『超熟』
「添加物を極力使用せず、おいしく食べられるパン」の開発に取り組んでいます。
超熟シリーズは、イーストフード・乳化剤を使わず、小麦本来の自然な味や香りを味わえるパンです。
神戸屋『もちふわ匠の逸品』
1994年からイーストフード・乳化剤無添加商品の開発を行っています。
神戸屋は“Fresh & Pure” をテーマに、「一番おいしい食パン」を目指しています。
フジパン『本仕込』
イーストフード・乳化剤不使用。
小麦の豊かな香りと、もっちりとした食感が自慢の『本仕込』
セブンイレブン『金の食パン』
イーストフード・乳化剤不使用。
ワンランク上のおいしさを提供しているセブンプレミアムゴールドシリーズ。
2枚入は、159円という高級食パン!
タカキベーカリー
成城石井などのスーパーで見かけます。
乳化剤やイーストフードをできるだけ使用しないパンづくりを目指しています。
より安全なパン選びを行うには、イーストフードのほかに、乳化剤、ショートニング不使用のパンの方が良いです。
また、マーガリンよりバターを使用している方がより安全ですね。
ショートニングやマーガリンの危険性について知りたい方は、下の記事をチェックしてみて下さい。
⇒甘党は危険!?ショートニングとは?害や危険性と代用品について
⇒マーガリンはプラスチックで危険って嘘?バターとマーガリン違いとは?
まとめ
食パンや菓子パンの原材料表示に書いてある、食品添加物「イーストフード」についてご紹介しました。
「イーストフード」は、一括表示の食品添加物なので、どんな化学物質が含まれているか消費者には分かりません。
少量摂取では問題ないとされていますが、できるだけ避けたいものです。
最近は、イーストフード不使用の食パンが多く流通されています。
できるだけ安全なパンを買いたいときは、イーストフード・乳化剤・ショートニング・マーガリンを避けると良いでしょう。
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