食品添加物の過酸化水素とは?かずのこの漂白剤の危険性、表示について
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あなたは、食品添加物である過酸化水素を知っていますか?
過酸化水素は、かずのこ・しらす・ちりめんなどを漂白する、漂白剤の役割を担っています。
食品を漂白とは、一体どういうことなのでしょうか?
今回は、過酸化水素の用途や使用基準、危険性、表示について説明します。
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目次
過酸化水素とは?
過酸化水素とは、食品添加物の漂白剤です。
漂白剤と言えば、衣類や台所用品のイメージが強いかもしれません。
食品でも漂白することができるんです。
見た目が良い食品の方が、美味しそうですし、売れますよね。
そのため、一度、漂白剤で白っぽくしてから、着色料で色を付けて美しく見せることもあるんです。
また、食品に含まれている害をもたらす、雑菌を殺菌する作用もあります。
しかし、過酸化水素は30年以上も前に、発がん性があるとされて使用禁止になっているんです。
食品添加物である漂白剤は、さまざまな食品に使用されています。
そのほとんどは、過酸化水素以外のもので代用できましたが、中には、かずのこなど過酸化水素でなければならないものもありました。
使用禁止になったことに対して業者が反発し、現在では食品に残存させないという条件を課した上で使用されています。
食品添加物の漂白剤「過酸化水素」の用途
では、使用できる食品が限定されている過酸化水素は、一体どんな食品に使用されているのでしょうか。
かずのこ
かずのことは、スケトウダラの卵です。
かずのこは、綺麗な黄金色をしていますが、あの色は過酸化水素によるものです。
本物のかずのこは、薄茶色で所々黒ずんでいるものがほとんどなんです。
あの黄金色は、過酸化水素で漂白することによって出ているんですね。
しらす、ちりめん
過酸化水素は、釜揚げしらすやしらす干しなどのしらす、ちりめんなどにも使用されています。
今までは、生しらすを真水で洗浄して沸騰させたお湯につけて消毒していました。
しかし、食品衛生法が2016年に改定されたことによって、真水で洗浄する前に前処理をして過酸化水素を噴霧する過程が加えられました。
食品添加物「過酸化水素」の使用基準
過酸化水素は、昭和23年に食品添加物として制定されました。
昭和44年には、うどんやかまぼこ、ちくわには1kg当たり0.1g以上、その他の食品には1kg当たり0.03g以上残存してはいけないとされていました。
ただ、その後の動物実験によって発がん性が認められたため、「食品が完成する前に過酸化水素を分解、または除去しなくてはならない」とされました。
そして、2016年の改定で、「釜揚げしらす及びしらす干しは、1kg につき 0.005g以上残存しないように使用しなければならない」と追加されました。
過酸化水素は、釜揚げしらす※1及びしらす干し※2にあってはその 1kg につき 0.005g以上残存しないように使用しなければならない。
その他の食品にあっては、最終食品の完成前に過酸化水素を分解し、又は除去しなければならない。
※1 釜揚げしらすとは、体長(魚のふん端から尾びれの付け根までの長さをいう。)がおおむね5㎝以下の魚類を煮熟によってたん白質を凝固させたものをいう。
※2 しらす干しとは、釜揚げしらすを乾燥したものをいい、ちりめんも含む。
出典:厚生労働省
食品添加物「過酸化水素」の危険性
過酸化水素は、劇物に指定されています。
ただ、あくまでも高濃度な過酸化水素の場合です。
食品に使用されている過酸化水素は、身体に害を及ぼさないように薄められているため、問題はありません。
しかし、国際的には、添加物として使用すべきではないとされています。
食品添加物「過酸化水素」の表示について
食品添加物は、基本的に表示義務があります。
甘味料や保存料など、原材料名の表示欄に表示されている食品添加物は多いですよね。
では、過酸化水素はどうなのかというと、これは表示されないんです。
過酸化水素も食品添加物ですが、これは加工するために必要な食品添加物であるため、加工助剤に分類されて表示義務がないんです。
加工する過程で、過酸化水素が加工助剤として使用されていたとしても分からないんですね。
ただ、食品添加物が当たり前となった現代では、食品添加物が身体に与える悪影響についても大きな問題となっています。
安全であると言われていても、できるだけ食品添加物を摂取したくない人も多いことでしょう。
そんな方は「漂白剤不使用」、または「漂白剤無添加」と書かれてある商品を選ぶようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
食品添加物である過酸化水素、その用途は「かずのこ」「しらす」「ちりめん」を漂白や殺菌する漂白剤なんです。
問題となった発がん性も弱く、食品が完成する前には分解するなどして除去するように定められているため、基本的には安全であると言えます。
それでも、不安に思う方は多いですよね。
ただ、過酸化水素には原材料名表示欄への表示義務がないため、使用されているかどうかが分からないのが現状です。
過酸化水素を摂り入れたくない方は、漂白剤不使用、漂白剤無添加など、漂白剤が使用されていないことが明記してある製品を選ぶようにするといいですよ。
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